今から21年前の2003年に発売された、BL/BP型の4代目レガシィ。
現代ほどコストを気にせず造られた上質な車体には、世代を問わず根強いファンが多いと思います。
今回は、セダンのB4も含め通算3回、4代目レガシィを購入た経験から、選び方のポイントを紹介します。
はじめに:管理人Shinのレガシィ履歴
- 前期型 B4 2.0i AT 1年
- 後期型 ツーリングワゴン 2.0R MT 5年
- 後期型 ツーリングワゴン 2.0R MT←今現在
ちなみに私は車業界関係者ではなく、基本的に自分で収集した情報と販売店を信用して車を選んでいるため、ユーザー目線のフラットなアドバイスができるかと思います。
それでは、4代目レガシィを購入するにあたり迷いがちなポイントについて紹介したいと思います。
セダンか?ワゴンか?
4代目レガシィにはツーリングワゴン(BP型)と、”B4″と呼ばれるセダン(BL型)の車体があります。
当時からレガシィと言えばワゴンのイメージが強かったため、どちらかと言えばツーリングワゴンの方が人気なようですがB4も多く走っていました。
セダンかワゴンかは完全に好みの問題なので、好きな方を選んで問題ないと思います。
荷室が広くて色々な荷物を積める。アウトドアに大活躍
セダンのメリット
ワゴンより少しだけコンパクトでスタイリッシュ。スポーティーな外観
昔ながらのセダンタイプの車体も、この時代のレガシィは良くデザインされていて非常にスタイリッシュだと思います。
セダンもトランクの荷室は結構広かったです。
中古市場の数はツーリングワゴンの方が多く、価格はB4の方が多少安めな傾向にあります。
絶対にワゴン!絶対にセダン!といったこだわりがなければ、後から紹介する年式やトランスミッション、車体色などをベースに選んで条件に合う車体を見つけるのがいいと思います。
前期か?後期か?
4代目に限らずレガシィには前期型と後期型があり、私が乗っているのは後期型です。
前期型も乗っていたことがあるため、結構な違いがあると思ってます。
- ヘッドライトの形状が違う
- リアビューのデザインが違う
- サイドミラーのウィンカー形状が違う
- シフト、オーディオパネルの色が違う
- ドリンクホルダーの形状が違う
全ての画像を用意することは面倒難しいため、詳しくまとめてくださっている方の動画を是非参考にしてみてください。
個人的には、内外装のデザイン的に後期型が好みです。
グレード・エンジン型式について
4代目レガシィには様々なエンジンがあり、目的によってエンジンを選ぶことができます。
主要なグレードとエンジンは以下の通り。
- 2.0i SOHC 自然吸気
- 2.0R DOHC 自然吸気
- 2.0GT DOHC ターボ
- 3.0R DOHC 自然吸気
上に挙げた4グレードでレギュラーガソリン仕様なのは2.0iのみで後は全てハイオクとなります。
ハイオク仕様の自然吸気(NA)エンジンで燃費は街乗り9km、高速で13kmくらいです。
2.0iと2.0Rのパワーの違いは両方乗ってあまり分からなかったので、装備の違いが大きいかと思います。
ハイオクガソリンに抵抗がなければ、GT寄りの装備の2.0Rはおすすめです。
「レガシィはターボ一択!」の方は迷わずGTを選んだ方がいいと思います。2.0Rと比べても加速は全然違います。
私はそこまでのパワーを求めていないため、初めからNAエンジンの車体に絞って車を探しました。
経年車でターボ関連部品のメンテナンスも必要になってくるため、メンテナンスコストや故障リスクを考慮しての選択です。
3.0Rは維持費に余裕がある方にはおすすめです。
『フラット6』と言われる6気筒のDOHC自然吸気ボクサーエンジンを搭載していて、4気筒以上に振動が少なくモーターのような上品な音がします。
3000ccなので他のグレードと比較すると自動車税増、燃費もGTより悪く、部品点数が多いため故障した際の修理代が4気筒に比べると高くなると予想されます。
その辺を差し置いても魅力的なエンジンなので、維持費に余裕があり「水平対向6気筒エンジンに乗ってみたい」と思われる方にはおすすめの選択肢です!
ATか?MTか?
この年代のレガシィはほとんどのグレードでATとMTが選べました。
新車として販売されていた20年近く前でもMTは絶滅危惧種の少数派であり、中古車サイトを見てもATが8割以上、MTは2割以下くらいかと思います。
後期型でGT以上のグレードには走りの制御を選べる『SI-DRIVE』が搭載されているため、ATも変化のある走りを楽しむことができそうです。
SI-DRIVE搭載のAT車はパドルシフトのマニュアルモード付きでMTのような疑似的な変速を行うことができます。こちらは私は試乗したことないので実際の使い勝手は不明です。
過去に乗っていた前期型B4 2.0iの4ATもマニュアルモードはついていましたが、レスポンスはイマイチで結局使わなくなりました。
私個人、過去にATからMTに乗り換えた経験があることから、少しでもMTがいいなと思う方は今現在でもMTの車体は探せばあるので頑張って探すことをお勧めします。
これ以降のレガシィでMTがあるのは5代目BR/BM型の前期GT-Sパッケージのみ。レヴォーグにMTの設定はありません。
今の時代を考えても、ちょうど今が”MTのレガシィ”に乗れる最後のチャンスではないでしょうか。
中古車市場でもMTの方が稀少性から価格も高く、今後も高騰すると予想しています。
私は普通車のMTはレガシィ以外ほとんど乗った事がないからシフトフィールがどうとか分からないけど、自分が大好きな車をMTで乗れる楽しさは何物にも変え難く、絶対にMTがいいです。
MTにこだわる理由や、MT車に乗るようになった記事はこちらに。
色は何色がいい?
私が乗ってるBP型ツーリングワゴンは後期型から設定されたダイヤモンドグレーメタリック。
黒寄りのガンメタカラーでとても気に入ってます。
一般的に人気があって中古市場に多いカラーは
- オプシディアンブラックパール
- アークティックホワイトパール
- サテンホワイトパール
- スティールシルバーメタリック
あたりかと。
車体色は完全に好みなのでお好きな色を選んで問題ないと思います。
個人的に中古市場で見かける色としてお勧めなのが『ニューポートブルーパール』です。
少しくすみのある青が上品さとオシャレ感を兼ね備えていていい色だと思います。
あと、比較的数が多く車体も安いと思われるカラーは『リーガルブルーパール』
黒寄りの濃紺なので車体を安く抑えたい方、個性を出したい方にはおすすめです。
経年車を買う際のチェックポイント
BL/BP型のレガシィは最も新しい年式でも2009年式となるため、最終のF型であっても15年前の車という事になります。
経年車を買う際のチェックポイントについていくつか紹介します。
下回りの錆
これは、私自身チェックし切れていなかった部分。
レガシィは降雪地帯で人気のため、融雪剤によって下回りの錆が発生している可能性が高いです。
BP/BLレガシィはマフラーの前方部分にカバーがあるため、目視だけで下回りの状態が確認できませんでした。
確認できなかったカバーの裏に隠れた部分に錆がけっこうあり、販売店の営業に下回りの錆がないか確認したところ「問題ないです!」と自信満々に言われて信用して購入したら後日ディーラーの点検にて発覚。
今すぐ交換が必要な致命的な部分はないとのことだったのでひとまずは安心。
ドライブシャフトブーツとロアアームブッシュの交換がそのうち来そうなので費用積立中
下回りの錆は、信頼できる販売店を見つけて確認してもらえばコンディションのいい個体に巡り会えると思います。
ダッシュボード割れ
この年代のレガシィでは高確率で発生するダッシュボード割れ。
中古車サイト、ヤフオク、メルカリで車体を見ても高確率で割れてます。
ダッシュボードマットをかけている車体はほぼ割れてると思った方が良いです。
割れてない車体を見つける方が難しいと思うので、ここは割り切ってダッシュボードマットを使って凌ぐか、思い切って交換を検討した方がよいかもしれません。
部品の供給はまだあるため(2024年3月現在)自分も今後のメンテナンスとして検討しています。
交換費用は概算10万円ほどで、部品代6万・工賃3万くらいの見積でした。
塗装剥げ
レガシィに限らず、20年近く経っている車であればどこかしら塗装の剥げや劣化が見られます(特にルーフ部分が多い)
過去に造られた物である以上、劣化することは避けられません。
コンディションのいい個体を探す・板金で修復可能な部分であれば板金を依頼するで対応する他ないと思います。
私はリアスポイラー部分のみ板金での再塗装を依頼しました。かかった費用は22,000円(税込)
塗装後の写真はこちら。
タイヤの劣化
タイヤの状態は前オーナーの乗り方次第です。
ただ、車を手放す直前にタイヤ交換をする事は考えにくいため、購入時にはタイヤ交換の費用も予算として計上する事をおすすめします。
レガシィの主要グレードは215/45R17の扁平タイヤなので、普通のタイヤと比べると少しお高め。
私が交換したのはグッドイヤーのEAGLE LS EXEで販売店のタイヤ価格は66,000(税込・工賃別)でした。
このタイヤでも必要十分なので、ネット通販等を利用するともっと安くタイヤを購入できるかと思います。
エンジンの状態
中古車を購入する際は必ずボンネットを開けてエンジンルーム内を確認しましょう。
私のような素人でも、錆やオイル漏れなどの問題があれば直感的に分かるかと思います。
GTや3.0Rはエンジンカバーが付いているので、可能であれば取り外して中を確認させて貰うのがよいです。
目視で問題無ければ、エンジンをかけてみて異音や振動がないかを確認した方がよいです。
試乗できれば1番ですが、私が購入した販売店では「オークションで仕入れてきたばかりで整備されていないため試乗は不可」と言われました。
最終的に以前乗っていた経験から、コンディションは問題なさそうと判断しました。
必要なメンテナンスについて
私が納車前・納車後1ヶ月で実施したメンテナンスについては、こちらの記事を参照いただければと思います。
最後に:管理人Shinが今の車体を選んだ理由
最後に、私が今乗っている BP5D型2.0R ダイヤモンドグレーMの車体を選ぶまでのプロセスを紹介します。
車選びでこだわった点は以下。
- MTであること←絶対!
- グレードはNAの2.0iか2.0R
- 後期型(2006-2009年式)
- カラーの希望順(ダイヤモンドグレーM→オプシディアンブラックP→ニューポートブルーP→ホワイト系)
- 走行距離10万キロ以内
- 修復歴なし
- 乗り出し100万円以内
- (できれば)実車確認できる地域にある
- そこそこ規模のある販売店
- ノーマル車
これらをベースに中古車サイトを巡回し、最終的には埼玉県にあったダイヤモンドグレーMの2.0Rと2.0iの2台の車に絞りました。
絞ったというより、ミッションや走行距離などの条件に合う車体がたまたま埼玉にあって、たまたまダイヤモンドグレーMだった感じです。
それくらいにMTで状態のいい車体は少なくなっています。
現車確認をしたのは今乗っている2.0Rのみ。本当は第二希望の2.0iを確認しても良かったのだけど以下の理由で第一希望の2.0Rに即決。
- 2.0Rと2.0iならば2.0Rの方がいい
- 同じ埼玉県であっても車無しで同日に回るのはキツかった
- 第二希望は年式が新しく走行が少ない分、数十万の価格差があった
- 第二希望も写真をよく見るとダッシュボードが割れていた
想定と違ったのはダッシュボード割れと下周りの錆。
実は購入できるようになって実車を見るまでは、ダッシュボード割れなどの持病が発生することは全く知りませんでした。
今現在、4代目レガシィの購入を検討されている方に向けての情報として残しておきたいと思います。
下回りの錆は前の項目で紹介した通り、販売店を信用して購入したら実際には錆びてたというオチ…
今、興味本位で検索してみたところ条件に合う車体がほぼなかったからいいタイミングだったのだと思います。
あと、自分が選んだ車体のコンディションとして目立つドアパンチ跡やフロントバンパーを擦った跡などはあったのだけど、特に完璧を求めてないので直さずそのまま乗ってます。
ある程度は「直しながら乗る」覚悟で乗っているのでいい車体をお得に買えたかなと思ってます。
次回:MT車を買おうと悩んでる方へ
これまで、私のレガシィ購入についての記事を4回続けてきました。
次回は、レガシィに限らず「MT車に乗りたい!」と考えている方に「買ってみてどうなのか?」「家族の同意は得られるのか?」といった観点で紹介したいと思います。
次回もお楽しみに。
[2024年5月25日]書きました!