当ブログでは、シンプルライフのほか、IT系資格試験についての内容も数多く紹介しています。
今回は、私が現役のITエンジニアとして働きながら、さらに資格試験に挑戦し続ける理由について紹介します。
特にIT業界に偏ったものではなく、他業種で転職したい方や資格取得を行いたい方にも是非読んでいただきたい内容です。
IT業界に転職したわけ
私がIT業界に初めて転職したのは、今から10年前の2008年の頃でした。
高校を卒業して大学には行かず、それまでは当時人気のあったヘアサロンで美容師として5年ほど仕事をしていました。
美容師の仕事というのは結構下積みが長く、下積み4年間、スタイリストになってから1年弱での転職だったため、美容師としてのキャリアはそれほどありません。
何と言うか…せっかく苦労して美容師免許を取ってスタイリストにもなったのに、あまり下積み時代と扱いも変わらず、虚しくなって辞めてしまいました。
もともと趣味程度にパソコンを触ることが好きだったし、転職するのであれば店舗で働くのではなく、オフィスワークがしたいというのは美容師時代から願望としてありました。
IT業界についても、当時から決して安泰の業界と言われているわけではなかったものの、「興味がある」+「自分が仕事で嫌だと思っていたことはやらなくて済むであろう」といった若干のマイナス要素を含む動機で転職を決意。
「したくないことをしなくて済む」といった動機は、世間一般では良くないものとして扱われています。
しかし、私は10年前にそういった動機で今の職種を選んで、10年経った今も「その理由で仕事を選んで良かった」と心から思っているので、「何がしたいよりも何がしたくないか」で仕事を選ぶことは学生さんや転職活動中の方には大いにおすすめします。
どうやって未経験の業界に転職したか?

さすがに趣味程度にPCを触っていたとしても、WordやExcelにすら触れる仕事をしたことがなかったので、まずは未経験OKの都内の派遣会社に登録して、コールセンターのオペレーターとして働くことにしました。
それでも、仕事はデスクワークだし、週5日出勤だし、時給は1300円だし、交通費支給、社会保険・厚生年金ありと、美容室で働いているのに比べたら目ざましい進歩です。

その仕事をしながら、「まずはプログラミングの勉強をして、それを証明する資格を取ろう」と思って取得したのが、SJC-P(Java認定資格)です。
現在も「オラクル認定Javaプログラマ」として存続している試験になります。
並行して、基本情報技術者(FE)の勉強をしていたのですが、こちらは数学的な知識が足りず合格することができませんでした。
その後、都内のIT企業に中途採用で入社したものの、デスマに遭遇し、身体を壊して地元に帰ることに。
地元に帰ってからもIT業界への興味は冷めず、ネットワーク運用の現場に派遣社員として再び挑戦することになりました。
失業から得た、仕事・業界への感謝

派遣社員として勤めていたネットワーク運用の仕事は、新しい物事を吸収する良い機会となり、2年ほど一生懸命に続けていました。
しかし、希望した業界で働けることに安心したのか、基本情報技術者試験へのリベンジは行わず、プライベートは自分の好きなことをただただ消化するだけです。(新しい友達にも出会えたし、それも今では悪くなかったと思ってます)
当時、リーマンショック直後で景気はすごく悪かったので、残念ながら就いていた現場は「派遣・業務委託は全て撤退、残りのプロパー(正規社員)のみで存続する」方針となり、人生初の失業を体験することになってしまいました。

そうなってしまったものは仕方ないので、また同じ業界・業種の仕事を探すしかありません。職安に通い詰めるしかありません。
10年経った今でもあまり状況は変わりませんが、地方というのは驚くほどにIT系の仕事が無いです。
求人誌や職安の求人情報を見ても、いつもあるのは
- 飲食業
- 建設業
- 医療介護
- 理美容室
- 携帯ショップ
- 光回線の営業
- NHKの業務委託集金人
などの求人ばかりです。
藁をもすがる思いで、職安の担当者とお願いをしたところ、


帰ってきたのは心無い言葉。

そう心に決めた瞬間でもありました。
“この時にもう少しIT業界での経験があれば、もっとわかりやすくインパクトのあるIT資格を取得していれば、このようなことは言われなかっただろう”というのが、今も資格の勉強を続けられる原動力の一つとなっています。
結局その時はせっかく見つけたIT企業の求人にも全落し、何となくで受けたガス会社の下請けをやっているような会社に転職することになりました。
妥協して仕事を選んで本当に苦しむ
当時の仕事の詳細は本筋から外れるので割愛しますが、どうしても「IT業界で働けていたらこんな目に遭うことはなかっただろう」というのがずっと心の根底にありました。そしてこう考えて、

無理やり自分を納得させることで精一杯でした。
再挑戦もしていないのに…
当時のことは、こちらの記事にも詳しく書いています。
結局その仕事は心身に限界がきて5年で退職することになりました。

社長にチクチク嫌味を言われながら…
20代後半〜30代の大切な時期をそのような形で過ごしてしまって、本当に後悔でしかありません。
しばらくの休養を経て、仕事をしないわけにはいかないので、たまたま某転職サイトを通じて連絡のあった転職エージェントからの紹介を受け、再びIT系の仕事にエントリーすることになりました。
ただ、地方の中小IT企業での待遇というのはやはり知れていて、「そこで働きたいな」とはお世辞にも思えないものばかり。
その転職エージェントからも

と超絶イラっとくる一言。
その転職エージェントとはそれ以来ご縁を切りました。(元々、失礼なことを平気でズバズバ言うエージェントだったのでそうなる運命だったのでしょう)
しかし、そんなことを言われる背景を作り上げたのは自分で、自己責任であることは否定しません。
そういった誰かの心無い一言にただ傷付くだけでなく、自分が努力する原動力にできたのは感謝するべきことです。
その後、他にご縁のあった派遣会社から、前職であるソフトウェアのカスタマーサポート業務に就くことができ、私の人生は明るい方向に切り替わりました。
ちょうどその時にミニマリストとなったのも、人生を変える良いきっかけだったと思います。
前職とIT業界には感謝しても感謝しきれない
まさか自分が30歳を超えて再度IT業界での仕事ができるとは…本当に感謝でしかありません。
派遣社員だったので、資格試験を受ける費用の補助や合格した場合の手当などは一切ありませんでしたが、

との想いで資格試験に挑戦し続ける習慣が始まりました。
当時の仕事をしながら以下の資格を取得。
- ITパスポート
- 基本情報技術者
- 応用情報技術者
ひとまず基本はしっかりと押さえられました。
基本情報技術者については、恥ずかしながら再挑戦から3回目での合格となりました。
元々、今までの経験と当時の仕事の内容から離れている内容なのと、数学的な題材が自分には合わなかったのかもしれません。
何はともあれ、諦めず挑戦し続けることは大切です。受験回数に制限はないのだから…
残念ながら、当時の仕事は結婚するにあたって上京が必要になったので退職する選択となってしまいましたが、自分の人生に良いきっかけを与えてくれた前職でお世話になった方々には感謝しても感謝しきれません。
そして、現在へ

2018年から、現在の都内SIerでのネットワークエンジニア業務が始まりました。
今の会社では、資格取得手当が出るため、以下を取得。
- CCNA(Routing&Switching)
- LPIC Level1
今年10月には、ネットワークスペシャリストを受験しましたが、残念ながら不合格となってしまいました。
前職の時と同じように、希望の業界で仕事をしていたとしても、「自己理解を深めるため・自分が業界で仕事をしたことを証明するため」の動機で取得するようにしています。
来年も引き続き、「情報処理安全確保支援士」や「ITサービスマネージャ」などの高度試験に挑戦したいと考えています。
「資格なんか持ってても意味ないでしょ?」と言われた時は

私は特にそのようなことを周りの人に言われたわけではないので…あくまでネット上の意見でよく見るといったことです。
「応用情報持ってても…」「CCN[AP]持ってても…」とかいろんなバージョンがあります。
IT系の仕事は特に資格が必要な仕事ではないので、そのような考え方の人も一定数はいます。
確かに、実務経験に勝るものはありません。
経験 >>> 資格 です。
しかし、“経験できなかったのだから、資格を取得する努力をすること”を馬鹿にしていい理由はありません。
自分のやったことない事をやって、それをある程度習得した通過地点として「資格取得」を一つのチェックポイントにすることは間違っていないと思います。
私もCisco機器の扱いなどは、現場で懇切丁寧に教わったわけでもないし、CCNAを勉強して取得したからわかることです。
IT系に限らず、今何らかの資格取得に挑戦している方は、その挑戦は無駄になりませんので、周りに何と言われても挑戦し続けましょう。
社会人で新しい事を勉強し続けるのは辛い?


とネット上などよくで言われています。
しかし、“仕事の内容がずっと不変で新しい事を覚えなくていい”職場なんて、そんなにないと思います。
美容室で働いていた時も、流行のヘアスタイルや新しい商材についての勉強が必要だったし、ガス会社でも新しい製品やサービスについての知識をずっとインプットする必要がありました。それも、体力的に過酷な仕事をしている中でです。
そういったことに比べると、休み時間や業後の空き時間に自分の好きなように勉強ができる今の環境は恵まれているし、極論、やりたくなければやらなくても責められることはありません。
学生の時は勉強がすごく嫌で大学受験は検討せず、ほとんど頭を使わないでいい業界に就職してしまったので、何というか…今ぐらい努力できるのだったら大学もそれなりのところには行けたんじゃないかという”たられば”がいつも巡ります。
それでも、「”今”それに気づけたんだから良かったじゃないか」とプラスに考えています。
何かに挑戦するのに「遅すぎる」といったことはありません。
スタバやコワーキングスペースに行って勉強するのも、結構楽しいですよ。
まとめ
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長文となりましたが、私が働きながら資格試験に挑戦し続ける理由は、
- 自分がIT業界で働いた(学んだ)事を証明したい
- 経験したことがない分野でも基礎知識はある事を証明したい
- 目標に対して根気強く努力できる事を証明したい
といった理由に集約されます。
“証明”というのは、私の事を知っている人に対してではなく、全く知らない第三者に対してです。
もちろん資格の取得だけではなく、プログラマだったら「自分のソースコードをGitHubにアップする」とか、Webデザイナーだったら「ポートフォリオサイトを公開する」とか、自分の実力を証明する手段はいくらでもあります。
大事なのは、「自分が実現したい事に対して何が必要か」を考え、必要な事をただただ実行する事です。

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それでは、よいシンプルライフをお送りください^^