SCOTCH GRAIN シャインオアレインのセミブローグをプレメンテと共にご紹介

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2019年末ごろに革靴にハマり始め、スコッチグレインの本格革靴を2足購入。

今回は、3足目となる雨用のシャイン・オア・レインシリーズのセミブローグを購入したので、プレメンテナンスと共にご紹介したいと思います。

SCOTCH GRAIN Shine or Rain 2720BL

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通常のスコッチグレインの靴とは異なり、国産撥水カーフを使用し撥水性を高めたシャインオアレインシリーズ。

今回は、今までに履いたことがない穴飾り付きの内羽根式セミブローグを選択。

Shin
今まであまり気にしていなかったデザインだけど、ブローグシューズって本当に格好いい!

なお、シャインオアレインシリーズには、横幅(ウィズ)が3EのシャインオアレインⅢと、E(細身)のシャインオアレインⅣの二種類があります。

私が選んだのは、幅広3EのシャインオアレインⅢシリーズとなります。

幅広と言っても極端に広いわけでなく、木型による”デザインの違い”と思っていただいた方がいいかと思います。

細身のEは、先端も少し長くなっているイタリアンなロングノーズデザイン。

3Eは、英国風ショートノーズなクラシカルなデザインとなります。

私も幅広の足でありながら同社のEの靴も普通に履けているので、今回は見た目の好みでショートノーズな3Eを選択しました。

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前回、「この靴が欲しい!」と書いた記事にはEの2770BLが欲しいと書いてたけど、実物を見て3Eを選びました。

管理人Shinが選ぶ!2020年に解消したい物欲在庫リストのご紹介

2020年3月15日

なお、シャインオアレインは撥水素材を使ってはいるものの縫い靴であるため、完全防水ではありません。

ラバー製のレインシューズのような使い方はできないと思った方が良いです。

それでは、細かなディテールを紹介したいと思います。

アッパー

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3Eでありながらも、シュッとしたデザイン。

革のつなぎ目にあるパーフォレーション(均等に開けられた穴)も綺麗に表現されています。

ラバーソールを使っている分、ソール周りは少しだけ厚みのある見た目です。

スコッチグレイン通常ラインとの革質の違いは、後ほどの項目で紹介します。

トゥ

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トゥのメダリオン(穴飾り)はいたってシンプル。

もう一つシャインオアレインⅣとはメダリオンのデザインが違うので、どちらがいいか迷っている方はメダリオンのデザインで選んでみるのもいいかもしれません。

Ⅳの方が少し控えめなメダリオンとなっています。

ヒール

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ヒールもピンキング(ギザギザ部分)とパーフォレーションによって革のつなぎ目が表現されています。

ワックスを塗る場合、セミブローグだと境界がはっきり分かれているので塗りやすいかと思います。

この靴に対してのワックスの使用については、後の項目にて紹介します。

踵のトップリフト部分は、次に紹介するラバーソールが使用されているため、少し凹凸がある感じです。

ソール

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オリジナルの”SGソール”どこかで見覚えが…

アッパーの撥水レザーの仕様に加えて、シャインオアレインを雨用のモデルたらしめているのが、このスコッチグレインオリジナルのSGソール

パ◯ブーツに似た見覚えのあるソールですが、こちらのソールを採用することにより水はけを良くし、滑りにくくなっています。

通常のレザーソールのモデルと比べると、ソールの厚みが若干あるので、見た目が好みかは実物を見て検討されることをお勧めします。

革質

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シャインオアレインシリーズは、撥水加工された革を使用しているためか、通常ラインより若干グレーっぽい色合いでマットな質感です。

見た目は履いて行く度に変わると思われます。

通常ラインで国産カーフを使用しているアシュランスと比べたところ、これくらいの色合いの違いはあります。

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アシュランスの方が黒さとツヤが深いですね。

アシュランスはクリームを入れてたり、履いてる期間が違うので新品の状態とは異なります。しかし色味の違いは何となくお分かりいただけるかと思います。

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シャインオアレインがこれからどう育っていくのかが楽しみ。

シャインオアレインのプレメンテ(履き下ろし)

こちらの靴はまだ外で一度も履いていないので、はき心地のレビューは別記事で行うとして、今回は履き下ろしの儀式であるプレメンテについて紹介します。

プレメンテナンスとは
新品の革靴を履く前に、埃や仕上げ材などの汚れを落とし、クリーム等で栄養補給をしてから靴を下ろすこと。

今回は、色々なサイトを参照した結果、以下の条件で3日間かけてプレメンテを行うことにしました。

プレメンテの条件
  • 自分の手持ちの道具だけでできる
  • 撥水レザーであることを考慮

大まかな流れは以下となります。

  1. 馬毛ブラシでブラッシング
  2. 濡れタオルで汚れ落とし
  3. デリケートクリーム塗布
  4. 乳化性クリーム塗布
  5. 豚毛ブラシでブラッシング
  6. 乾拭き
  7. つま先かかとに油性クリーム塗布
  8. ブラッシングと乾拭きで仕上げ

ワックスによる鏡面磨きは今回行いません。

また、ブラッシングやクリーム塗布などの細かい手順は、YouTubeにたくさんのお手本がありますのでここでは省略します。

Before

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まずは、Beforeの状態から。

何も塗られていない革靴というのも、綺麗でいいですね。

プレメンテ1日目

シューレースを外し、馬毛ブラシでブラッシング

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シューレース(靴紐)を外します。

内羽根タイプの靴は、シューレースの脱着が面倒で、一番つま先側の紐を外す時に羽根に負荷がかかりやすいので、心配な方は一番下のつま先側の紐は外さなくても良いと思います。

スコッチグレインはタンの片側が縫い付けられているので、紐が外しにくい。

その後、馬毛ブラシでブラッシング。ホコリ落とし目的なので、箒のようにさっとホコリを払う程度で十分です。

濡れタオルで仕上げ材を落とす

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新品の靴にも、何らかの仕上げ材は塗られています。

ここで、汚れ落とし用のステインリムーバーを使う手もありますが、スコッチグレインがリムーバーの使用を推奨していないため濡れタオルで拭くことにします。

写真を見ていただいてもわかる通り、この時点で結構な汚れを取ることができます。

しっかりと汚れを落とすことが、クリームの浸透を助けることになります。

デリケートクリーム塗布

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水分補給のため、ライニング(靴の内側)とアッパーにデリケートクリームを塗り込みます。使用しているデリケートクリームは、M.モウブレイの物です。

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アッパーにクリームを塗った後にライニング部分を触ると、汚れが移る可能性があるので、ライニング部分から先に塗布することをお勧めします。

ライニングへの塗布は、ツヤがある革の部分だけで大丈夫です。

少量でよく伸びるので、複数回に分けて指と手の平を使って塗り込んでいきます。

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効果があるかはわかりませんが、アッパー部分の革を少し揉んで、履きじわが綺麗に付くようにします。

揉むのは屈曲するアッパーの部分だけです。つま先を曲げたりボールペン等を使ってシワ入れするのが好みではないので、こちらの方法を試してみました。

乾拭き

このステップではブラッシングは行わず、汚れ落とし用のクロス(Tシャツを切った物を使用)で余分なクリームを拭き取ります。

デリケートクリームにも有機溶剤(汚れ落とし成分)が含まれているので、このように多少の汚れがクロスに移ります。

ここまでできれば、1日目は完了です。24時間じっくりと寝かせます。

プレメンテ2日目

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さて、プレメンテ2日目です。

Beforeの状態と比べても特にツヤ感の変化はありませんが、少し柔らかさが出たようにも感じます(プラシーボ効果あり)

乳化性クリーム(黒)を塗布

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ここは随分と悩みました。乳化性クリームを塗るか、油性クリームであるクレム1925の黒を塗るか…

普通の革靴であれば油性クリームも選択できたけど、今回は撥水レザーであることを考慮してスコッチグレインが推奨する乳化性クリームを塗っていきたいと思います。

なお、こちらのクリームは前回スコッチグレインで靴を買った際にプレゼントでいただいたもので、スコッチグレイン推奨のブートブラック製です。

乳化性クリームは、ペネトレイトブラシと手を使って塗り込んでいきます。
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ソールとアッパーの境目であるウェルト部分にしっかりとクリームが入り込むように、この部分はペネトレイトブラシでの塗布がお勧めです。

ペネトレイトブラシがなければ、歯ブラシでも代用可能です。ウェルトにしっかりクリームを入れることで、水が入り込みにくくなります。

アッパーやトゥ部分は、指を使ってしっかり擦り込むように塗っていきます。

豚毛ブラシでブラッシング

豚毛ブラシでブラッシングします。

クリームの入れ込みと余分なクリームの除去、ツヤ出しが目的です。

ここは結構力を入れても大丈夫なので、ガシガシとブラッシングしましょう。

乾拭き

1日目と同様に、クロスで乾拭きをして仕上げます。

クロスにクリームが付かなくなるまで、3回ほど丁寧に乾拭きを行いました。
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写真がちょっと光で飛んでしまいました。

これで2日目の工程は終わり。さて、変化は出ているのか・・・

プレメンテナンス3日目

さて、プレメンテナンスも3日目です。本来、ここで靴を履き下ろしても特に問題はありません。

最終的にワックスを塗って鏡面磨きを行うかどうかを迷っていたので、3日目に突入。

スコッチグレインでは、シャインオアレインへの鏡面磨きは推奨していないという情報が得られたため、つま先とかかとにのみツヤ出し目的で油性クリームのクレム1925を塗ることにしました。

クレム1925黒をつま先とかかとに塗り込み


指でつま先とかかとにのみクレム1925を塗り込みました。

個人的に、ブートブラックの乳化性クリームよりこちらの方がツヤが強いと思います。

塗った後は、5分ほど置いておきます。

豚毛ブラシでブラッシング→乾拭き

ブラッシングから乾拭きの流れは2日目と同じです。

つま先とかかとを中心に、ツヤを出すようブラッシングします。

山羊毛ブラシでブラッシング

仕上げ磨きは、山羊毛ブラシでのブラッシングです。

鏡面磨きの仕上げのために購入したけど、アッパーにも使えて少しブラッシングするだけでツヤが出るので重宝しています。

シューレースを通して完成

シューレースを通してプレメンテナンス完了となります。

シューレースは、以前アシュランス用に購入して使わなくなったロー引きの平紐があったので、そちらを通してみました。

何もしていない時と比べると、ツヤ感は増しているのではないでしょうか??

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Before/After

最後に、Before/Afterの比較です。

Before

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After

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写真では少し伝わりづらいですが、黒さとツヤは増したように感じます。

プレメンテの目的は栄養補給と革の保護なので、見た目はこれからの着用やお手入れによって変わってくるはずです。

シャインオアレイン セミブローグのコーディネート

今回こちらのモデルを選んだのは、「雨だけでなくカジュアルでもガンガン履ける革靴が欲しい」という背景からです。

セミブローグ+ラバーソールのカジュアルな仕様は、レギュラー選手としてオールシーズンに渡って活躍してくれそうな予感。

カジュアル

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シャツ、パンツ共にUNIQLO。

ファインクロスコンフォートシャツとEZYアンクルパンツの組み合わせはビジネスでもカジュアルでもどちらにも使えます。

お手頃アイテムを組み合わせても、しっかりとした靴を履くことで一気にコーディネートが引き締まります。

ビジネス

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ジャケットはナノユニバースでシャツは上の写真と同じもの。

パンツも上で紹介したユニクロのEZYアンクルパンツの色違い。

職場が私服OKなのでカチッとした格好をする機会は少ないけど、たまにはこういった服装をしてみると気分が締まります。

セミブローグの革靴は、カジュアル過ぎずフォーマル過ぎず、ジャケパンスタイルにはジャストフィット。

もちろん普通のスーツと合わせても問題ありません。

2020年4月現在 都内でのスコッチグレイン購入について

2020年4月現在、都内では緊急事態宣言の発令により、実店舗の営業は行われていない状態です。

そのためオンラインストアにて、ほとんどのモデルが10%オフにて販売されています。

スコッチグレインオンラインストア

また、オンラインファミリーセールなどの限定モデルの販売も行われているため、サイズが分かっていて気になるモデルがある方はオンラインで購入することが可能です。

Shin
自粛期間に入る前に店舗で実物を見ていたので、オンラインストアでの購入に踏み切れました。

オンラインストアの納期は、1週間ほどでした。(時節や注文状況によっても異なります)

まとめ

この記事が、雨用の革靴が欲しい・シャインオアレインのプレメンテやお手入れにお悩みの方の参考になると幸いです。

外出することが難しい時期ではありますが、いい靴があると外に出られるようになった時の気分も変わるというものです。

Shin
個人的には、アウトドアに使えるような革靴を持っていないので、シャンボードのような堅牢でカジュアルな革靴が次は欲しいかなと考えています。

それでは、よいシンプルライフをお送りください^^

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