前回、IT系資格の難易度と実用性について紹介しました。
そのほかにも、私が取得している資格の中から、実際のお役立ち度について紹介したいと思います!
第二種電気工事士
- 資格種別 ・・・国家資格
- 難易度 ・・・★★☆☆☆(普通)
- 試験の方式 ・・・学科試験、実技試験(別日程で開催)
ユーキャンなどでもおなじみ電気工事士の資格です。
業務独占資格であり、室内の壁コンセントや電気のスイッチを取り付けるにはこの資格が必要です。
試験は学科試験と実技試験にそれぞれ合格する必要があり、同時に合格しなくても、1年くらいは片方の合格が有効となります。
なお、受験するにあたって実務経験や特定の学科の修了は必要なく、誰でも受験できます。
第二種電気工事士の難易度
学科試験については、4択の選択問題と、配線図を書く問題がありました。
ギリギリでしたが仕事が忙しい中でも短期合格したことから、そんなに難易度は高くなかったと思います。
消費電力などを計算する問題はありましたが、法則を覚えていれば式はすぐに組み立てられます。
工具の写真が出て「これは何か?」という問題はすごく楽でした。
実技試験も、決められた10種類くらいの課題の中から1つが出て、その通りに配線をつないで回路を完成させれば合格です。何回もやってると覚えます(笑)
作業は完全に“工作”なので、結構楽しいです。
課題として公表されている物以外が出ることはありません。練習すれば必ず受かります。
道具が必要
実技試験を受けるためには、リングスリーブ(電線と電線をつなぐ金属の輪っかのようなもの)を圧着するための工具が必要になります。
リングスリーブは、圧着した時に「○」「中」「大」の刻印が入る必要があるため、工具は必ず専用の物を使わなければいけません。
圧着箇所ごとに刻印が決まっていて、これを一箇所でも間違えると落ちます。(意外と厳しいな)
それと、電工ペンチはあった方が良いです。
この工具は、「電気工事士試験のために作ってあるのか」と思うくらい、課題の作成に必要な機能を備えています。なくても受けられますが、あった方が絶対に良いです!
そのほかには、+、ードライバーやプライヤーなどが必要となりますが、ホームセンターで安価で購入できるものばかりです。
意外とお金がかかる
上記の道具に加えて、課題制作用の電線、コンセント、スイッチ、ボックス類が必要となります。
受験料は、学科と実技を合わせて1万円くらいだったと思います。どちらかに落ちて片方だけを受ける場合も、金額は変わりません。
また、合格後の免状の発行も5,6千円必要で、県庁に申請に行く必要があり結構面倒でした。
何もないのであれば、通信講座を利用した方が必要な物が揃って良いかもしれません。
私は、たまたま元請けの会社が勉強会を開催してくれたので何とか合格できましたが、独学では道具を揃えたりするのが大変です。
アマゾンに道具のセットありますね。
第二種電気工事士の実用性
電気工事事業者の求人では、この資格を必須条件としているところが多いです。資格がないとしてはいけない作業がほとんどだからです。
しかし、電気工事の仕事は高所作業など危険な作業も多く、よろしくない労働条件の会社も多数あるため、「就職や転職のため」の資格として取得を目指すのはあまりオススメしません。
趣味のDIY目的で取るのはいいかもですね。屋内の配線や器具の取り付けも、しっかりした知識がないと危険なので、そのような目的がある方は必ず取得しましょう。
危険物取扱者 丙種
- 資格種別 ・・・国家資格
- 難易度 ・・・★☆☆☆☆(易しい)
- 試験方式 ・・・筆記試験
危険物取扱者資格の中ではもっとも取りやすい丙種資格です。
ガソリン・軽油・灯油を取り扱うことができます。(どういった取り扱いができるのか?といったことも試験問題の中にありましたが忘れました)
高校が工業高校だったため、危険物取扱者を受けることも学校の課題の一つであり、試験も高校で開催されました。
全く真剣に取り組んだ覚えがないのに合格できていることから、難易度はかなり低いと思われます。
もう一つ、危険物取扱者のメジャーな種別として「乙4」がありますが、これは落ちました(笑)
“資格欄が何もなくて寂しいからとりあえずお手頃な国家資格を”という方にはオススメです。
危険物取扱者の実用性
残念ながら、この資格が必要となる仕事に就いたことがないため不明です。
メジャーどころではガソリンスタンドです。そのほか、化学系の工場、農協、ガス会社などでも有効かもしれません。
有名な資格なので、持っていて損はないと思います!
ガス消費機器設置工事監督者
- 資格種別 ・・・民間資格
- 難易度 ・・・☆☆☆☆☆(受講だけで取得可能)
- 試験の方式 ・・・講習受講
あ、これ失効してました。受講だけで取得できますが、3年ごとに再受講しないと無効になってしまいます。
何ができる資格かと言いますと、“屋内式のガス給湯器を設置する際は、この資格を持っている人が立ち会うか、施工しないといけない”と法律で決まっています。
器具の設置だけでなく排気ダクトなどの施工も含みます。とってもニッチなくせに責任重大な資格です。
最初に挙げた電気工事と同様、非常に危険が伴う仕事です。また、施工ミスで事故を起こした場合、場合によっては会社ではなく個人に賠償責任が発生するリスクもあります。
専門業者であれば取得は必須ですが、転職のための資格としてはオススメできません!受講は2日間で3万円ほどかかります。
液化石油ガス整備士
- 資格種別 ・・・国家資格
- 難易度 ・・・★★★★☆(難しい)
- 試験方式 ・・・筆記試験、実技試験(別日程で開催)
持ってないけどついでに紹介しておきます。
「ガス消費機器設置工事監督者」の上位互換資格で同じ仕事ができます。国家資格で有効期限は無しです。
学科試験もかなり分厚い教科書で範囲が広かったと記憶しています。問題については暗記ができれば何とかなりそうです。
それよりも実技試験が大変で、“ねじ切り”というガスの鋼管にネジを切る機械(めちゃくちゃ重い)を試験会場まで運んで、配管を組まないといけないというとても修行的な内容です。
電気工事士以上に道具や材料が必要になります。持っていればガス事業者へ転職できる確率大です!
ガス会社への転職について
ちょっとキツそうなイメージはありますが、大手の会社に入ることができれば収入も安定し休みもしっかり取れます。
また、インフラを支える事業なので不景気にも強いです。
注意点としてはITなどと同じで、“業界のディレクトリ最下層の会社に就職してしまうと大変”ということです。
たとえば、まず“東京ガス”などのルートディレクトリがあって、その下にルートディレクトリのグループ会社があり、子会社があり、さらに下に販売店のディレクトリがあり…その下に…
といった感じで、ディレクトリ階層が深くなればなるほど、給与面や休日の面で苦労することになります。しっかりと研究してから転職に挑みましょう!
余談ですが、私が勤めていた会社では、「オール電化にすると停電時にお湯が沸かなくてお風呂に入れない。だからガスに」とか言って器具を販売していました。
しかし、ガス給湯器は大半のものがAC100V電源で動作しているため、どのみち停電時にお風呂のお湯は沸かせません。(ガスコンロは電池で動くものであれば停電でも使えます)
悪徳業者には注意しましょう!
IT系資格全般
現在IT業界で働いているのでIT系資格をプッシュしたいところですが、業界ではあまり資格は重視されません。
それなりのものでなければ転職に有利とも言い難いです。(レベルの高い資格はそもそも業界で働いていないと取得自体難しい)
前回、IT系資格についてまとめた記事を書いていますので、興味のある方は是非ご覧ください!
多くの方にオススメなのは“ITパスポート”です。総務・経理で役立つ知識も多くオススメです。
IT企業の非エンジニア職や、一般企業の情シス部門を受ける上でも有効な資格だと思います。
IT系ではない方も、興味があれば受けてみると意外と役立つ資格になるかもしれません。
試験も随時開催で難易度も低いためオススメです!
美容師国家資格
- 資格種別 ・・・国家資格
- 難易度 ・・・★★★☆☆(試験は普通、受けるまでの過程が大変)
- 試験方式 ・・・専門学科修了後、筆記試験と実技試験(別日程)
これは特殊で「さあ取ってみようかな」で取れる資格ではないのですが、一応紹介しておきます。
受験をするにあたって専門学校の過程を修了する必要があるためハードルは高めです。(全日制2年、通信制4年)
業務独占資格であるため、美容師として働きたいのであれば絶対に資格が必要となります。
特殊な資格であるため、それ以外の用途に使うことができません。私が資格を取得した過程と、美容室の仕事の実情については以下の記事にまとめています。
体力的にも精神的にも厳しい仕事なので、「それ以外は絶対にやりたくない・それしかできない」という方にしかオススメできません。
理容師国家資格との互換性
互換性なし
いわゆる”床屋さん”と言われる理容師資格ですが、資格の互換性はまったくなく、また1から専門学校 > 実技試験 > 筆記試験 > 修行です。
そこまでやる気力がある人は…なかなかいないと思います。
まとめ:意外とたくさんある国家資格
“国家資格”というと凄そうな響きですが、意外と簡単に取得できるものは結構あります。
「とりあえず何でもいいから履歴書の資格欄に書く資格が欲しい!」という方には、学科試験だけで取れる「危険物取扱者丙種・乙種4類」と「ITパスポート」をお勧めします。
ガス・電気・水道などのインフラ系の仕事に就く場合は、資格がないと行えない業務が多数あるため取得は必須です。
会社によっては、資格の取得をサポートしてもらえる場合もあります。
“転職のための資格”として取得する場合は、「その業界に入っても問題がないのか?」ということを徹底的に研究してから取得しましょう!
仕事だけでなく、持ってる資格が意外と私生活で役立つこともあります。興味があるならば、挑戦してみると新しい発見があるかもしれません。
それでは、よいシンプルライフをお送りください^^
































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