前回、「ミニマリストとベーシストは両立できるか考える」という記事を書きました。
ミニマリストになるまでは社会人バンドのベーシストをやっていて、最近またバンドのお誘いが来ているので、断捨離してしまったベース本体をどのように手配しようか迷ってます。
今回はジャズベースを中心に、「必要最低限のベース選び」に焦点を当てて考えたいと思います。
はじめに:以前使っていたベース

私のアマチュアバンド活動を支えた楽器は、フェンダーUSAの1974年製ジャズベースです。
こちらは現行のアメリカンビンテージシリーズではなく、本物の74年製のビンテージとなります。オリジナル度が低いため相場よりかなり安く手に入りました。
(↑こちらが現行のアメリカンビンテージ)
残念ながら、人生2回目の大規模な断捨離時に“売却”という形で手放すことになりました。
できればこれに近いものを手に入れたいと思っています。前回の記事もぜひご参照ください!
ベースに求める要件
前回も書きましたが、基本的にはフェンダーのジャズベースタイプかプレシジョンベースタイプ以外を選択することはありません。
一般的なROCK/POPSを演奏するのに支障のないスペックであればOKです!アルダーボディ・ローズ指板が好み。
今のところ最有力候補はジャズベースです。理由も後ほど挙げていきたいと思います。
楽器の街 御茶ノ水で数本試奏して来たので、検討しているベースを紹介します。
Fender American Vintage JazzBass
先ほども少し取り上げたフェンダーUSAのアメリカンビンテージシリーズです。
アルダーローズであれば、64年仕様か74年仕様かは問いません。(74年の方が少し高め)
アメリカンビンテージシリーズは、フェンダーのレギュラーラインではフラッグシップとなります。
良くも悪くも“昔ながらのフェンダーの音”なので、目立つことはないけど飽きることもない、そんな音です。
値段は高めですが、ずっと使っていける音だと思います。しかし、予算があるならカスタムショップ製のジャズベースも弾いてみることをオススメします。
’62 Jazzbassなどの旧モデルの中古であれば、15万円以内で手に入れることができます。狙うとすれば旧モデルでもいいので中古でお得に購入したいですね。
フェンダーアメリカンビンテージJBの注意点
- フレットは細く指板Rもキツめのビンテージ仕様
- ペグが逆巻(すぐ慣れる)
- カスタムショップが頭にチラつくなら購入は少し考えた方がよい
今どきのベースに比べるとやや弾きにくいかもしれませんがすぐに慣れます。愛着を持って接することが大事です。
カスタムショップでも時々お得に購入できるものがあるため、少しでもカスタムショップ製のベースが気になっているのであれば、よく考えて購入した方がよいかもしれません。
Fender Custom Shop JazzBass
フェンダーカスタムショップのジャズベースにはNOSやタイムマシンシリーズなど色々な種類があります。
基本的には現行の新品であっても流通経路が限られているため、一点物のような感覚で探した方がよいです。
価格は新品で40万円台〜、中古で安くても20万円台〜と、とても高額です。
試奏する機会があったので、64年仕様のジャズベース(約50万円)を弾いてみましたが、とてもいい音でした。
(↓まんまコレです。)
しかし、通常の20万円台のベースと比べて大幅に違うのか?と言われれば、それほど大きな違いはないかなと思いました。
倍音の豊かさや高域の艶など、音色の違いもこだわらなければわからないレベルになってきます。
価格が高いことに目を瞑れば、間違いなく一生物となる最高の一本です!
気にはなっていますが、価格が高すぎるため様子見中です。しかし、どうしても気に入るスペックと価格の物があれば、多少無理してでも購入したいかなと思います。
Fender Japan Exclusive 60s JazzBass
いわゆる昔の「フェンジャパ」です。数年楽器を弾いてないうちに、代理店の事情などで大幅にシリーズが変わったみたいです。
こちらは、アルダーボディにUSAピックアップを搭載したモデルとなります。
“フェンダーのジャズベース”という括りでは、この辺りが最低ラインになってくるかと思います。
弾いてみた感じ、低音はしっかり出ていて迫力のある音でした。高音がやや硬く、綺麗に出切らない印象です。
ライブなどで使用する分には問題ないかと思いますが、少し高めのベースを弾いたことがある方であれば、物足りないかもしれません。
Fender Mexicoについて
以前メキシコのプレシジョンベースを使っていたことから、ライブなどの現場で十分に使用できるレベルだと思っています。
しかしこちらも、高域のツヤ感などが上位のモデルと比べて物足りないと感じたために、USAのビンテージに変えました。
パワーのある音がお手頃価格で欲しいのであれば、メキシコのシリーズでも十分です(最近はあまり安くないような気が…)
moon JB4 CLASSIC

日本の老舗メーカー”ムーン”のジャズベースタイプモデルです。
使用している木材などのスペックは高品質で、フェンダーと比べるとかなり良いコストパフォーマンスとなります。
フレット数も21フレット、指板Rも緩めで、フェンダーのビンテージモデルよりはやや現代風な仕様。
弾いてみた感想としては、「フェンダーっぽい音だけどバランスがよく特に欠点がない」といった印象でした。運指もやりやすく優等生タイプです。
こちらも、高音がギラついて前に前に出てくる音というわけではありません。フェンダー同様に歌のバックに馴染む耳触りのいい音です。
ポップスの演奏用途に使用するため、このくらい癖のない音が一番使い勝手が良いと思ってます。
あとはドライブで少し味をつければとてもいい音に。もちろんそのままでもOKです!
ベースに最低限必要な価格帯
趣味の道具全般に言えることですが、それぞれ“使い物になる価格帯”というのが存在します。
ロードバイクに例えるなら、最低3万円くらいで「ロードバイクのようなもの」は手に入るけど、パーツの互換性もなく結局は買い替える羽目になることが多いため、使い物になる価格は10万円くらいからとなります。
ベースに関しても、同じように実勢価格10万円くらいからのモデルが、ライブやセッションで使用しても問題が発生しにくい価格帯だと考えています。
もちろん、それ以下の価格帯でもいい音を奏でる自信があるのであればそれが一番良いです!
自分が”コレ”と思うモノを使って自信を持って演奏することが大事です♪
さすがに価格が高すぎるものは自己満足で終わる可能性も高いですが、販売価格が20〜30万円の物を使っていると後々買い替えの必要も少なく、結局はコスパがいいと言えます。
ジャズべVSプレべ?
私も結構ジャズべ派とプレべ派を行ったり来たりしています。
シンプルなベースで括れば、1Vol、1Toneのプレシジョンベースが間違いなく一番なんですが、色々弾いてみた結果、今の所はジャズべ派に落ち着いています。
プレシジョンベースのメリット・デメリット
プレシジョンベースのメリット
- 音色の選択肢が少ないため音づくりに悩む時間を削減できる
- バンド演奏で音が埋もれにくい
- 手元の操作1回で完全に消音できる
- 形状的にスタンドに立てやすい
プレシジョンベースのデメリット
- 音色の幅が狭いため、出したい音が出せない場合も
- 音が重めで立ち上がりが遅い印象
- モノによってはヘッド落ちするかも
ネックが太いのは弾いていれば慣れるためデメリットには挙げませんでした。私も指は短いですがプレシジョンのネックの方が弾きやすいと思ってます。
プレシジョンベースもモノによってかなり音色に違いがあるため、今回のデメリットが全ての物に当てはまるとは言えません。
プレべのスタイルが好きならば、とことん自分が気に入る個体を探し回るのも良いと思います。
ジャズベースのメリット・デメリット
ジャズベースのメリット
- とにかくスタンダード!どんな音楽にでも馴染む
- 2volを駆使することで幅広い音色を作れる
- 低音・高音共にバランスが良いものが多い
- エフェクターのノリが良い
ジャズベースのデメリット
- 手元で消音する際は2回のボリューム操作が必要
- スタンドに立てかけた時のバランスがやや悪い
音色についてはバランスがよく幅広く使える印象。モノによっては個性がなさすぎてつまらない場合もあるかもしれません。
ビートルズ時代からROCK/POPSのレコーディングに最も使われているベースであるため、「これを選んでおけば間違いない!」ことは確かです。
テレビやCDから聴こえる“あのベースの音”を再現できます!
間に合わせで買うのであれば?
ミニマリストとして、間に合わせで本当に欲しいものとは違うものを買うことはよろしくありませんが、リハやセッションが迫ってくるのであれば間に合わせでも1本購入しないと、機会を逃してしまい何もできないことになります。
しかし、この“間に合わせ”で3万円も4万円も使ってしまっては、結局本当に欲しいベースが遠ざかってしまうことに…
というわけで、いわゆる“安ベース”といわれるものを購入しようかという考えが出てきました。
最近の楽器は、低価格帯でもチューニングがしっかり合ってネックも強いものが多いため「演奏できない」事態に陥ることはありません。
安ベースについてはまた別途研究して記事にしたいと思います。とりあえずはこの辺りか…
初めて買ったベースがこちらのメーカーでした。もう少し安かったらな…
まとめ:まだまだ続きそうなベース検討
何でもそうですけど、欲しいものをあーでもないこーでもないと悩む時間って楽しいですよね。
ミニマリストになってそんな時間も結構増えたような気がします(結局買わないものも多い)
今回必要に迫られている理由は「一緒に音楽がやりたいと思ったメンバーとバンドができる」からです。
音色については特にオーダーされていないので、間に合わせでもチューニングがきっちり合って実用に耐えるベースが手に入ればOKということになります。
今は何かと物入りなので、安ベースで再検討したいと思います!(ホントはfenderやmoonが一発で買えるといいのだけど…)
それでは、よいシンプルライフをお送りください^^
おまけ:私の好きなベーシスト
亀田 誠治氏です。
東京事変はもちろんですが、椎名林檎時代のアルバムは何度も聴きました。
常人には思いつかないようなフィルイン、歌を支えつつも意外な音を取り入れるバッキングなど、個性的なフレージングに惹かれます。
激しく歪んだジャズベースの音色も特徴的ですね。
ベーシスト特集については、別途記事にしたいと思います!それでは^^



























名古屋に住む同じベーシスト兼ミニマリストです。
非常に共感がもてました(๑ ́ᄇ`๑)
コメントありがとうございます。同じ境遇の方がいて嬉しいです!
楽器を始めると身の回りのモノが増えていきがちなので、
最小限でいい音を出したいですね♪これからもよろしくお願いします。