前回のクロケット&ジョーンズに続き、昨年購入していながらもまだ紹介できていない靴がありました。
今回は、フォーマル用シューズとして購入したChurch’s(チャーチ)のコンサルについて紹介したいと思います。
購入時のChurch’s CONSUL
2021年3月下旬に楽天市場の並行輸入店で購入。
ちょうど値上げが決定して、正規価格が4万円くらい上がるとのことだったので駆け込みで購入しました。
チャーチは正規と並行の価格差が大きく、定番モデルのコンサルは扱っているお店もそれなりに多いため今回は並行で購入しました。
購入したのは、本当に定番のネバダカーフを使った173ラストモデルの黒で、レザーソールになります。
同じイギリスのクロケット&ジョーンズとはまた違ったキメ細かい革質だと思います。この写真は開封直後で磨きなどは全く行っていないです。
チャーチのコンサルには、他にも防水加工のポリッシュドバインダーカーフを用いたモデルや、シティソールと言われるラバーソールのモデルもあります。
サイズはUK6(日本サイズでだいたい25.0cm)でジャストサイズ。
コンサルのサイズ感は大きすぎもせず、小さすぎもしない感じなので、自身のジャストサイズを選んでおけば間違い無いと思います。
横幅(ウィズ)について、本国では色々なバリエーションがあるようですが、日本で出回っているチャーチのコンサルはほとんどが“F”ウィズだと思います。
ソールはシングルレザーソール。
私が他に所持している革靴は全てラバーソールのため、「最もドレッシーなストレートチップはレザーソールにしよう」との考えでレザーソールを選択しました。
ラバーソールの靴と比べると、かなり軽いです。
ライニングには、「ロンドン・パリ・ミラノ・ニューヨーク・東京」の都市名が入った、いわゆる現行の“5都市”チャーチです。
「東京」の都市名が入るのは、表参道に凱旋店ができたからとのことです。
一度だけ行ったことありますが、重厚な作りで品揃えも豊富でした。
購入してもうすぐ1年のChurch’s CONSUL
主にスーツに合わせる内羽根式ストレートチップということで、着用は数えるほどしかできていません。
そのため、履きシワなどの入りも最小限でまだ固さがある状態です。
ヒールもほぼ減らずでまだまだ綺麗な状態。
レザーソールはいい感じに毛羽立ってきたので、そろそろハーフラバーを貼るか、つま先の補強をしようか検討しています。
レザーソールは滑りそうなイメージを持っている方も多いと思いますが、毛羽立ってくると意外と滑らないです。
それよりもラバーソールの靴で「ラバーだから滑らない」と油断していると意外と雨の日滑りますので気をつけたほうが良いと思います。
ライニングのプリントもほぼ擦り減らず綺麗に残っていますね。
Church’s CONSUL着用画像
スーツ用のスラックスに合わせる
1年近くスーツを着ていなくて、用意するのが面倒パリッと着こなす自信がないためスラックスに合わせた画像です。
全身画像を用意できず申し訳ないですが、この靴が一番似合う服はスーツです。
私はダークネイビーでシャドーストライプが入ったシングルのスーツを愛用しています。暗色でシンプルなスーツに一番合うと思います。
このような定番デザインの靴は、無個性が個性です。
後の項目で、コンサルを選んだ理由や、他社ストレートチップとの違いを紹介したいと思います。
冠婚葬祭、ビジネス、リクルート全対応で、これを選んでおけば恥ずかしい思いをすることはまずありません。
反面、カジュアルに合わせることはやや難しいです。頑張ってコーディネート例を作ってみました。
カジュアルに合わせる
- アウター:Uniqlo ユーティリティジャケット
- トップス:Uniqlo×WhiteMountaineering ウルトラライトダウン
- パンツ:Uniqlo ウルトラストレッチスキニーフィットジーンズ
- シューズ:Church’s コンサル
- 時計:IWC パイロットウォッチマーク18
マフラーを入れ忘れていましたが、妻からもらったマルティニークのカシミヤマフラーです。
黒のストレートチップ靴をカジュアルに合わせるのは結構難しいと思います。
個人的には以下を気をつけると変に浮かないかなと思います。
- スキニーなど細身のパンツに合わせる
- パンツの色もダークトーンが◯
- 裾をロールアップして足首を出す
- 靴下は白や遊び心があるものを
普通の人は、人が履いている靴の細部まで見ることは無いです。
自信を持って合わせて、コーディネートとして違和感なく成立していればそれで問題ありません。
チャーチのコンサルは、他メーカーのストレートチップ靴と比べてもカジュアルに合わせやすい作りになっています。
その辺りを次の項目で詳しく紹介します。
チャーチ コンサルを選んだ理由とその他の候補
私がチャーチコンサルを選んだ理由としては、冠婚葬祭や転職活動に自信を持って履いていけるいい靴が欲しいと思ったからです。
黒のストレートチップは大定番の形なので、国内外問わずどこのメーカーも必ずラインナップしています。
その中から英国靴のチャーチを選んだ理由としては以下となります。
- 言わずと知れた”名品”である
- 予算(10万円以内)に収まる
- ノーズが短く丸みのあるデザイン
- 張り出したコバ
チャーチのコンサルは前者となります。
イギリスの靴は、どちらかと言うとノーズが短めなデザインの物が多いような気がします。
ノーズが長めの靴は、私が低身長なためバランスが悪くなりがちなのであまり選ばない傾向です。
それに加えて、チャーチはコバ周りがわりと張り出しているので、ドレッシーになりすぎずカジュアルにも合わせられると思ったのが試着時の第一印象です。
コンサルを選ぶ前に最終候補に残っていたのは以下です。最終的に断念した理由も紹介していきます。
- JMウエストン 300
- パラブーツ モンターニュ
- ジョセフ・チーニー アルフレッド
❶ JMウエストン 300
これは間違いなくカッコいいです。
フランスの靴ですが、上で挙げたショートノーズの丸っこいデザインや張り出したコバはチャーチの上を行っていると実物を見て感じました。
しかし、ネックになるのはその価格。
2022年1月現在で137,500円(税込)と完全に予算オーバー…
あと、せっかくJMウエストンの靴を最初に買うのであれば、180ローファーや641ゴルフなどの定番カジュアルシューズが欲しいなと思ったのが今回断念した理由です。
❷ パラブーツ モンターニュ
パラブーツユーザーとして、モノは間違いないことがわかっています。この靴がコンサルを選ぶまでのもう一つの候補として最後まで残りました。
こちらもフランス靴のため、どことなくJMウエストン300に似た雰囲気も持っています。
一つネックになるとすれば、シャンボードなどと同じノルヴェイジャンウェルト製法なので、ややウェルト周りがゴツくカジュアルな印象になるということです。
それはそれでカジュアルに合わせたい願望にはマッチするのですが、裏を返せばフォーマルで合わせた時のドレッシーさに欠けてしまう事につながります。
革靴はその辺のさじ加減が非常に難しいです。
あと、パラブーツは日本ではカジュアルシューズが定番であるため、情報が少ないドレスモデルをフォーマルシューズとして選択するのは結構な冒険になると感じたのが断念した理由です。
❸ ジョセフ・チーニー アルフレッド
こちらもチャーチと同じ人気の英国靴で、価格もほんの少しだけチャーチより手頃です。
試着したところ、細部のディテールもチャーチに劣らずとてもいい感じでした。
伊勢丹のスタッフさんにどちらがいいかアドバイスを求めたところ「革質ではチャーチが一歩上を行く」とのことでした。
デザイン的に、ほんの少しだけコンサルの方が丸っこいデザインだったのと、元々ブランド的にチャーチがいいと思っていたことから最終的にはチャーチを選択しました。
日本製 スコッチグレインとの比較
私のブログを長らく読んでくださっている方は、当記事や最近の記事を見て、以下の疑問を持たれたかもしれません。
「あれ?スコッチグレインの靴を何足か買ってなかったっけ?」
実は、3足買っていたスコッチグレインの靴は全てメルカリでお譲りすることとなりました。
スコッチグレインの靴は、どれも海外製品の弱点を全て払拭したような素晴らしい靴で、履き心地もとても良かったです。
しかし、靴の沼にハマればハマるほど、歴史ある海外の本格靴を履いてみたい想いは強くなり、思い切って買い替えることになりました。(スコッチグレインも日本の歴史あるしっかりとしたメーカーです)
あと、革靴を買い始めた当初はそれがどの程度のカジュアル度やフォーマル度なのかをきちんと理解していませんでした。
スコッチグレインはどちらかと言うとフォーマル度が高い製品が中心であるため、海外製の靴は今回のチャーチを除いてカジュアル度の高い製品を選んでいます。
で、以前愛用していたスコッチグレインのストレートチップ「アシュランス」なんですけど、実はチャーチのコンサルにかなり似たデザインでした。
これ、靴に興味がない人から見たら「同じ靴じゃんw 何が違うの??」ってなりますよね笑
チャーチのコンサルに比べると、デザイン的にはややつま先が尖ったデザインでした。
あと、写真では伝わりづらいのですが革質は価格差のとおり全く違い、チャーチの方が上です。
ここまで行くと自己満足の世界です。
スコッチグレインの靴も本格革靴で長く履ける作りになっていますので、どこに履いて行っても恥ずかしくない製品です。
海外製の靴とは違って、滑らないようにレザーソールに一部ラバーの箇所を作ったり、ヒールはゴム製などの使いやすい工夫もされています。
あとは海外製の靴はタンがどこにも縫い付けられていないものが多いですが、スコッチグレインはタンもアッパーに縫い付けられていて履くときに手間がかからないです。
そんなわけで、日本製のスコッチグレインの靴はこれといった欠点もなく、まず選んで間違いない製品です。
そのような背景があっても同じような見た目で値段が倍以上するチャーチ コンサルを選んだ理由は以下です。
- 歴史と風格があるブランドを所有する満足感
- 自信を持って色々な服装に合わせられるデザイン
- 価格相応の革をエイジングする楽しみ
ありがちなデザインのストレートチップにわざわざチャーチを選ぶのは本当に自己満足ですね。
本来であればスコッチグレインの靴も十分に本格靴で高級品ですし、同じような見た目の靴はそれこそ数千円でも購入できます。
それでも「より本格的な靴が欲しい・エイジングを楽しみたい・何十年も履きたい」と思われる方は、自分が納得がいくブランドの靴を選ぶべきだと思います。
なお、スコッチグレインの靴もグッドイヤーウェルト製法で作られていて、アフターサービスも万全なので、何十年も履き続けられる靴として十分に選択肢に入れることが可能です。
まとめ:これからもまだまだエイジングが必要なコンサル
今回はチャーチ コンサルの開封時の写真から選んだ理由、コーディネート、他社製の靴との比較など一気に紹介してきました。
私が購入した当時よりだいぶ価格が上がってしまいましたが、当記事がチャーチ コンサルの購入を検討されている方や本格的なストレートチップ靴の購入を検討されている方の助けになると嬉しいです。
ドレスシューズの特性上、スーツを着る機会が極端に少ない昨今は着用の回数がまだまだ少ないので、これからどんどんエイジングを進めていきたいと思っています。
今後は「冠婚葬祭は本当に黒ストレートチップでないとダメなのか?」とか、「使用頻度が少ない黒ストレートチップをカジュアルで生かすにはどうすればいいか?」といったテーマも取り扱っていきたいと思います。
ご覧いただき、ありがとうございました。
将来的にポリッシュドバインダーのディプロマットなどもあるといいなと思ってます。