京大卒ニートpha氏の「持たない幸福論」を再読して【書評】

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ミニマリストを目指し始めた2015年に読んだ本を再読しての書評記事。

4回目となる今回は、京大卒ニート(褒め)であるphaさんの著書、「持たない幸福論」を紹介します。

持たない幸福論 pha著

2015年発売。

ちょうど、定番のミニマリスト本である「ぼくたちに、もうモノは必要ない」「必要十分生活」と同時期の発売でした。

ミニマリストブームがちょうど始まった頃だったので、2015年はミニマリストや断捨離に関する良書がたくさん発売されています。

著者のpha(ファ)さんは、京都大学を卒業して就職した会社を28歳で退職。

その後は、サイト運営やプログラミング、農業やシェアハウスの管理など、色々なことをして生計を立てているようです。

phaさんの生き方は、現在よくある「持ち物を最小限にしてミニマリストに」とか、「会社を辞めてブログ収入でフリーランスに」といったスタイルともちょっと違って、本書ではその魅力的な生き方や考え方が詳細に書かれています。

では、心に残った部分をいくつか紹介したいと思います。

第1章 働きたくない

はじめに、私はphaさんの著書を読んだのはこれが初めてで、他の著書も読んだことがありません。

しかし、こちらの「持たない幸福論」を読んで、「自分がもやもやと悩んでいたことを、何て綺麗に言語化してくれるんだ!」と感動したのを覚えています。

第1章では、phaさんが働きたくない理由について、詳細に書かれています。

いわゆる“世間一般”の人から見ると非難されるような考え方ですが、それに至るプロセスや信念は私も大きく共感します。

特に“現代は、普通とされている生き方のモデルがすごく高いところに設定されている”という考えは、私が今までそう思っていたけど言葉にできなかった点の一つです。まさに「これだ!」と思いました。

phaさんは、会社勤めが苦痛だったようで、「もういいやー」と思って退職。後悔することもなかったようです。

私自身も、一時期は「自分は会社勤めに向いていない」と思っていた時がありました。

しかし、それは“あまりにも自分に合わない人が多い会社や業界に勤めていたから”というだけで、前職や、今の仕事に就いてからは会社員を辞めたいと思うことはありません。

仕事に対する考え方はあまりにも多様で、100通りや1,000通りのパターンでは分別できないのではないかと思っています。

私も、昔ながらの「正社員で定年まで勤め上げる」といった考え方は現代には合っていないと考えています。

phaさんも書いている通り、プログラミングやブログなど、自分の好きなこと・得意なことを磨いて、将来のために備えておくことが大事だと思います。

第2章 家族を作らない

家族に対する考え方も、100通りや1,000通りでくくれるものではないと思っています。

私自身は昨年結婚したばかりで、子供は今のところなし。

家族に対する考え方は、人によってももちろん、自分の今の状態や年齢、周りの環境によっても大きく変わっています。

そのため、私も「自分の考え方はこう」と、はっきりと言語化するのは凄く難しいです。

本書に書かれていて「いいな」と思ったのは、子育てや老人のケアをシェアハウスの中で協力してやっていくという考え方。

昔は「家族」というシステムの中でしかやるしかなかったことが、工夫次第で少しでも開かれていくと、より住みやすい世の中になるのではないかと思います。

第3章 お金に縛られない

phaさんは定職には就いておらず、Webサイトの運営や原稿の執筆、友人のペットの世話などの雑用で生活費を稼いでいるようです。

年間の収入は100万円前後だそうですが、シェアハウスに住んでいるから家賃は安く、読書や散歩、将棋や園芸を趣味に生活しているそう。

お金を得るためには働く必要があるし、面倒臭いことをたくさんするのに比べたら、お金はないけどあまり仕事をしない今の生活の方が合っているとのことです。

確かに、自分が生きていけるだけ稼いで、自分の身の丈に合った暮らしで、必要な物事にだけお金を使うというのはミニマリストの本質的な考え方ですね。

私も独り身の時はそのような生き方に憧れもあったのですが、結婚して転職したことを機にそれなりに収入も得られるようになったし、将来に向けた貯金と節約を意識しての生活となっています。

お金に関する考え方も人それぞれ。

もちろん、あるに越したことはない。お金があるだけで、今自分が困っていること、不安に思っていることの8割以上は解決するんじゃないかと思っています。

この章には、お金をかけない趣味や生活について、詳細に書かれています。

節約生活を送りたい方は是非。

第4章 居場所を作る

人間が人生の中でやることって結局、大体7割くらいは「居場所を作るため」の行動じゃないかと思う。

なるほど。

確かに、仕事をするのも、家庭を持つのも、自分の自分の居場所を求めてのことというのは一理あると思います。

「居場所」というのは、「安心して居られる場所」「自分はここに居てもいいんだと思えるような場所」のことで、必ずしも職場や家などの定型的な場所とは限らないということです。

たしかに、今はインターネットやSNSを通してのコミュニティやオフ会などがいくらでもあるし、同じ価値観を持った人が集まるイベントに参加するハードルも低くなっています。

※私もミニマリストのイベントに参加しました。

本書には、自分の居場所をたくさん作ることで、一つの場所に居づらくなった時のリスクヘッジになるとも書かれています。

また、「合わない人とは棲み分けをする」といった考え方も重要です。

仕事では、合わない人がいても我慢してやっていくしかありません。

しかし、自分で作った居場所の場合は、自分はその場に参加しないなど、自分の裁量で棲み分けをすることができます。これは、凄く大事なことです。

嫌いな人間と一緒にいる必要はないし、合わない場所からは逃げていい。世界は広いからもっと自分に会う場所がどこかにあるかもしれない。

私はおもに、仕事において上記のように考えています。

まとめ

「持たない幸福論」は、ミニマリストというよりは、「今生きるのが辛い・しんどい」と思っている人に読んで欲しい一冊。

200ページ程ではあるものの、内容の濃さからか、かなり読み応えがあります。

また、文学や世界史、物理科学の引用も、phaさんの教養の深さが感じられ、勉強になる一冊です。

今の日本で凄く高いところに設定されている幸せな生き方のハードル

  • 正社員にならねば
  • 結婚しなければ
  • 子供を作らねば
  • 貯金しなければ etc…

そういったことは一旦置いといて、「このくらいでいいんだ」と思えるようになれば、色々なことから救われます。実際に私もそうでした。

もちろん、「そんな生き方は社会が認めないぞ!」とか言ってくる人もいると思うので、そんな人のことは本書に書かれている通り、このように考えて放っておきましょう。

よくわからない宗教の人が「あなたの生き方は我が教の教義に反しているので死後十億年間地獄に堕ちます」とか言ってくるのと同じなので、「ああ、別の宗教の人だな」と思ってほっとけばいい。

個人的に、本書で一番ツボにハマった一文です。

総じて、「合わない人(場所)から逃げる」というのは昔は悪とされていたような風潮がありましたが、そのようなことはありません。

本書を読んで、そのあたりも柔軟に考えられるようになりました。

そして、「自分が何を好きか、何をしているときに一番充実や幸せを感じられるか」というのも、幸せになるためには凄く大事なことだと思います。

phaさんの著書、他にも読んでみたいと思いました。

それでは、よいシンプルライフをお送りください^^

そのほか、ミニマリスト本の書評記事はこちら!

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