2008年夏、苦労した東京での生活を終えた私は、お気に入りの MacBook,iPod,アコースティックギターを携えて、故郷の松山市へ帰ってきました。
再び地元での生活に
仕事のあては何もありませんでしたが、大体の方向性は見えていました。やっぱり、IT系の仕事がしたいと思ったし、割に合わない仕事はしたくなかったです。今思えば、この頃の思考のほうがよりシンプルで、不純物のないものだったなと思います。
ひとまず、IT系の案件を多く抱えていそうな派遣会社に登録しました。他にも、システム会社の面接など受けていましたが、リーマンショック直後ということもありなかなか厳しい就職状況です。
就職活動中も、実家暮らしということもあってかそれほどお金に困ることもなかったので、ギターを弾いたり、友人とバンド活動をしたり、ネットや読書に明け暮れたり、好きに過ごしました。まだ若い(24歳)し、気楽に構えてたらどうにでもなると思ってました。
ただし、贅沢ができるような身分ではないので、シンプルな生活は貫いていました。
3か月くらいこういった生活を続ける中で、派遣会社からの紹介により、某大手ベンダーの案件で、ネットワークの運用保守業務に携わることができるようになりました。嬉しかったです!
再度、IT系の職種に挑戦!
仕事は決して簡単なものではなかったですが、無理なノルマや肉体労働を課せられるようなものではなかったし、周りとも上手く行っていました。多少は人間関係がしんどいところもありましたが、今までの仕事と比べると、何てことなかったです。
人生で一番、公私ともに充実した時になったんじゃないかと思います。
時に長時間労働となることもありましたが、残業代はきちんと支払われて、生活もだんだん豊かになってきました。
バンド活動も充実
延々と楽器を増やしていってました。ベースを始めたのもこの頃からです。
地元での生活、平和な仕事、安定した収入に安心したのか、意味もなく機材を買いあさって、どんどんシンプルな生活からは遠ざかっていったように思います。(当時は本気で欲しかったモノばかりですが)
他には、今と変わらず、インターネットをしたり、酒を飲んだりくらいしか趣味がなかったのでこれはこれでよかったかなと思います。
おかげでバンド仲間も増え、イベントやライブの機会も増えました!
しかし、楽しかった生活も長くは続きませんでした。
ずっと続けて行こうと思った仕事が…
ベンダーの予算縮小により、仕事の契約は約2年で終了を言い渡されました。
悲しかったです。今までどうしようもなく嫌だった仕事は、自分から辞めるまで首を切られることなんてなかったのに、自分が一番気に入った仕事でこのような結果になるとは本当にショックが大きかったです。
しかし、こういった決定を覆すことなどできないので、前向きに次を探すしかなかったです。ヤケになって、せっかく長年やめてたタバコも、また吸うようになってしまいました。
どんどんシンプルではなくなり、雑念だらけになっていく…
思考とライフスタイルはシンクロしてるんだな。と今ははっきりわかります。
とりあえず新しい職を探さないと
実家暮らしとはいえ、職に就かないわけにはいかないので、前回同様にシステム会社、サポートセンターなどの採用試験を受けましたが、前回よりも結果は酷いもので、10社ほどあっさりと落ちる羽目になりました。
今回は正社員に絞って採用試験を受けていました。それが一気にハードルを上げることになった要因です。
余談ですが、うちのような田舎では「正社員ではない = 犯罪者」レベルの扱いです(笑)
それはさておき、そろそろ車も購入したいし、結婚の予定はないけど、できるような基盤を用意する必要があるとも考えていたからです。
同じようなところを受けて、落ちてばかりなので、少し視点を変えて「出張修理」のような仕事はどうかと考えました。電子機器などであれば、PCのハードウエアと近いところもあるし、ネットワークの知識も生かせるのではないかと思ったからです。
そう考えて、出張メンテナンスを行っている会社を一社受けてみました。あっさりと正社員で採用決定です。
安心したと同時に、挑戦したことのないジャンルの仕事を始めるのが楽しみでもありました。
「車も買える!」「ロレックスのエクスプローラーI も買えちゃうんじゃないか?」そんなことばかり考えていました。
雑念だらけになるとロクなことがない
ここからが人生で一番の地獄の始まりでした。雑念だらけで思考がシンプルでなくなると、適切な判断ができなかったり、自分がどこへ向かっているのか、方向性を完全に見失ってしまいます!
今の私は、欲しかったモノをほとんど手に入れてしまったからこういった考え方ができるのかもしれませんが、物欲のために身を滅ぼすなんてことは、あってはならないことだと思います。
次回は、シンプルライフではなくなった上に、完全に堕落してしまった生活についてお送りしたいと思います。
コメントを残す